音楽がタダ同然で聴ける時代Takeda Hirotsugu2017年7月26日読了時間: 2分 ちょっと前のことですが、『誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち』という本を読みました。個人がCDから音楽ファイルを作り、ファイル交換ソフトを使ってタダでばらまくせいで、CDの売り上げがガタ落ちになったっていうのが大問題になって、ファイル交換ソフトを作った人が逮捕されたりしたのを覚えている人もいると思います。 この本を読むと、どうも実態はそういうことでもなかったようで、ごく一部の人たちがせっせと音楽ファイルを作ってはインターネットに流していたらしいです。しかも、CDのリリースよりも早く音楽ファイルを流すのがステイタスになっていて、CDのプレス工場から流出したCDが元になってたんだとか(要は従業員が巧妙に盗み出してたってことです)。 いつの間にか無くなっちゃいましたが、CCCDっていうコピー不能のCDが販売されるようになった時、消費者を泥棒扱いするのかとか批判が出たものですが、実は泥棒は身内にいたっていうことだったんですね。 まあ、それはそれでそういうこともあるだろうっていう感じですが、面白かったのはmp3というファイル形式が一般に広まって行った経緯でした。詳しくは是非この本を読んでいただきたいのですが、ざっくり言ってしまえば、次世代規格を巡る業界内の暗闘の結果、結局自分で自分の首を締めるような状態を作ってしまったような感じです。 今、音楽はタダ同然のコストで聴けるのが当たり前になってしまいました。自分のパソコンなりスマホなりに保存しなくても、インターネットに接続できる環境さえあればいくらでも音楽は聴けます。それは僕たち一般消費者にとってはとてもありがたいことなわけですが、ミュージシャンはたまらないだろうな、とも思ってしまいます。音楽をタダにしたのは音楽を作らない人たちだったわけですからね。#CD #音楽 #mp3
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